夫婦
□癒し
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のどかな午後の昼下がり、部屋にいるのはもったいない程気持ちの良い青空が広がっている中
政宗は溜めに溜めた執務をこなしていた。
名無しさんも隣で手伝いながら小十郎が持ってくる書類に印を押している。
「おい小十郎…一体どれだけあるんだよ…」
「溜めた分はあとこれだけです」
溜めた分、ということは今日の分は別にあるのだろう。
聞かなければよかった…と後悔しつつ、次の書類に目を向けた。
元々、机に向かって何かをするというのが苦手な政宗。
集中力がもつわけもなく、精神的に限界が近付いていた。
「Hey、小十郎。茶…」
「…構いませんが逃げないでくださいよ」
主の命令に、疑わしげな視線を向けながらも小十郎は部屋を後にした。