WORKING!!
□10品め!
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「おはよーございまーす……――あれ?音尾さんは?」
「…おぉ名無しさん。音尾ならまた2、3日出かけるって、さっき出てった」
「そっかー。(八千代さんから逃げる為かな…)」
キョロキョロと音尾を探していた名無しさんは杏子からの返答に少し残念そうな表情で俯いた。
すぐ傍で食器を拭いている小鳥遊が微妙な表情なのはあえてスルーだ。
「名無しさん」
「あ、潤さんっ」
カウンター越しに佐藤が顔を見せると、淋しげな表情から一変、恋する乙女のように頬を紅潮させながら名無しさんはキッチンに入っていく。
(名字無しさんさんの頭から音尾さんが一瞬で消えた…)
やはり微妙な表情で小鳥遊は名無しさんを見送った。