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□君に作って上げたい(*後編*)
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「……ん…」
目を開けると見慣れた天井、いつものベッド。
そして、
金色に輝く髪と綺麗な深い青の瞳が見えた。
「ユーリ!!」
「…フ…レン?」
まだ起き上がることがつらい。それどころか、フレンから握りしめられた手がそうさせてくれない。
「ユーリ…もう目をさまさないのかと思った…」
「俺…どれくらい寝てた?」
「10時間くらい」
「!!!」
思ったより時が過ぎていて驚くユーリ。
「…もしかしてフレン。10時間ずーっと、俺の看病してた?」
「うん。当たり前だろ?」
ユーリは途端になぜか恥ずかしくなり、顔を朱に染めた。
「ユーリ、どうしたの?」
「いっいや、なんでもない」
フレンがずーっと看病していてくれたのが嬉しくて、思わず顔がにやけてしまう。
「ユーリ、なにか食べる?」
「…食べたくない…」
「ダメだよ、ユーリ朝御飯いがいなにも食べてないんだから。ね?」
そう言ってフレンは優しくキスをした。
「…ん、わかった」
「じゃあ作ってくるね」
フレンはキッチンへ向かった。