Specialクロスオーバー

□郁×郁
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「柴崎……良いの?」
「良いの良いの。それにそもそも、それってあんた達の仕事でしょ?」
「そうだけど……。」

柴崎と、今日は苦手な窓口業務の練習に、窓口に来ている郁の視線の先には、

「おい郁、今日は星月学園の教員採用試験の対策の為の本を見つける為に来たんだろ!?」

星月 琥太郎と、

「けど琥太にぃ、新しいターゲットを見つけちゃったんだから仕方ないだろ?」

全く悪びれずに言う、水嶋 郁がいた。

☆光る記憶、光る想い[郁×郁]

「……ったく、お前は。」
「何?琥太にぃ。」
「悪かった、郁。ここにお前を連れてきたのが間違いだった。」
「何、琥太にぃ!?」
「だから帰ろう。」
「琥太にぃには悪いけど、無理。」
「止めろよ、郁!!」
「なんで琥太にぃが怒るの?」

小声で交わされる琥太郎と郁の会話に耳を澄ませていると、少し焦ったような篤さんの声。
いやいや、今は仕事中だから。ナニやってんだ私。篤さん、はまずい。

『おい、郁、聞こえてるか?』
『堂上教官!!』

そんなこと思いながらも、自分から反射的に出たのは名字で、なんだか安心した。
……なんで?

『お前……窓口だけに集中するな。』
『すみません……。』
『そっちの気になる人物について、説明してみろ。』
『へ?』

(もう情報が?)

視線を落とすと、柴崎が机の下でピースサインを出しているのが分かった。

(……。)

郁が無線に意識を戻そうとすると、
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