04/03の日記

22:59
世界と私と少女と神へ
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「嗚呼面白い。滑稽滑稽。こんなに可笑しいことは久し振りだ」


彼女の眼下には一人の少女。

楽しげな媚びるような瞳で男に近寄る、可愛らしくはあるが愛らしくはない少女。


「さあさあ私を楽しませておくれ。君は私の娯楽なのだよ。歓楽歓楽。嗚呼愉しい」


拒絶された少女は不思議そうな顔で世界を見遣る。

《此処は物語なんだから、ヒロインが愛されるのは当たり前…。そうじゃないの?》


「嗚呼愚かしい嗚呼可笑しい。愚者愚者。いつからお前はヒロインとなったのか。お前はただの異物なのだよ」


不思議は不満。
不満は不審。
不審は不安。
不安は不信。

それでも少女は此処にいるしかないのだ―――彼女と同じように。


此処は物語ではない。

一つの現実であり一つの世界。

“キャラクター”である前に“人間”である彼等が、そう都合よく人を好くわけがないだろう。


「嫌われても疎まれても妬まれても憎まれてもお前は此処にいるしかない」


彼女は嗤う。

少女と世界と神と人と自らを嘲笑う。


「お前は私のために此処に来た。私が呼んだ。私のために。償いの道具―――私がお前に何をしても、誰も咎められない」


彼女は笑う。

泣きそうな顔で笑う。

少女と世界と神と人と自らを憎みながら笑う。


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転生主の一筋縄ではいかない感じのトリップ主傍観物語。
一応何の世界でもいけるかと。復活とか庭球のイメージで書いてましたが。

ちなみに転生主は
死ぬ

「間違えて殺しちゃった」「は?」

ふざけんじゃねえぞてめえ人の長い人生無理矢理ぶち切っといてとか思いながらも泣いたり喚いたりで相手の罪悪感刺激。

代わりに転生+チート。

暫くしたらミーハーな奴送り込んでねー。で転生。
って感じ。

ギャグな流れで書いてますが、本人は一般成人女性で紗衣さんのようなタイプではないので、実際はシリアスです。
神様大嫌い。世界嫌い。でもそんなことに女の子(トリップ主)巻き込んだ自分も嫌い。

小説の中の時代かかった話し方とか言葉はただの強がりです。二度繰り返すのは口癖ですが。
普通の女性ですから。
転生しただけで、それだけ。精神的に強くなったわけじゃない。

サイくんはトリップ特典はないですが、血筋や鍛練や精神により最強っぽい。
此処の主人公はトリップ特典でチートですが、精神が弱いので最強ではない。


平凡な主人公を書こうとしたら歪んだ…。
私に平凡主は書けないのか。




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