crazy for YOU

□そんな設定、忘れてました。
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あのパーティーの翌々日……つまりは月曜日。


面倒なはるひの隠し事も消え失せ、平和な学園がようやく訪れると思っていた諸君。


千架「大間違いだぞ」



そう大間違いである。


和希「はぁ〜……やってらんねー! なんで俺等が生徒会室掃除しなきゃなんねぇんだ―――バキィ!!――ってぇぇぇ!?」


千架「和希、次なんか文句言ったらペナルティな?
さっさとキリキリ掃除しろよ。 この昼休み中に終わらせなきゃお前等全員ペナルティとして修学旅行中は朝から晩まで教師の監視付きだ」


真琴「そういや……」


唯「そんな設定……」

はるひ「あははっ♪ 有ったねぇ〜」


祐輔「あ、はるひちゃん髪止めに埃」


はるひ「えっ? ホントに? 祐くん」


祐輔「嘘って言ったら?」


はるひ「えっ? えぇ〜?」


千架「そこの二人!!!!
なにイチャついてんだよ


祐輔「え? なにそのヤキモチ?」


千架「な!? 誰がお前等なんかに妬くか!! 俺が言いたいのは――」


はるひ「はるひお餅だーいすきっ」





・ ・ ・ ・



その瞬間、生徒会室の気温は5℃程低下した。


そしてその現況であるはるひはというと、


はるひ「痛い痛いっ!
痛いよ千架ちゃんっ! グリグリ止めてぇぇ」


千架「え? なにかな桜華原さん? もっとやって欲しい? しょうがないなぁ(黒笑)」


はるひ「いっ……痛い〜」

千架「泣き叫べ、チビすけ」


大魔王千架様に、両こめかみを拳を使ってグリグリと痛め付けられていた。


はるひ「う〜」


祐輔「はいストップ」


千架「――って!!」


はるひがまさに泣き出しそうな素晴らしいタイミングで、祐輔が千架の頭にチョップをくらわして、見事はるひを自分へと引き寄せると悪戯に笑って口を開いた。


祐輔「これ以上先は禁止。
それと……俺とはるひちゃんはこの掃除に参加する理由は無いよね?」


千架「……だから言っただろ。 祐輔と桜華原は俺の独断。
俺が生徒会長である限り下手な優遇は無いと思え」


祐輔「……はぁ?


その顔は、今まで見たどの表情よりもかったるさを表していたという……。


祐輔「そんなの千架に決められることじゃないでしょ。 それに――」


はるひ「はるひお掃除するよーっ」


祐輔「え、はるひちゃん……」


はるひ「千架ちゃん、ふつーに接してくれてありがとー」

千架「……は!? 俺はただ――」


はるひ「千架ちゃんだーいすきっ」


そう千架へと満面の笑みを浮かべたはるひは、箒を取りに部屋の隅へと行った。


そんな様子を見ていた真琴達は、


真琴「フラれてんじゃん、ざまぁねぇな!」


和希「とうとうはるひも祐輔離れかぁ!」


唯「……早くスイプリ読みたい」


思い思いの言葉を祐輔に向けて(一名除外)吐いていたが、この後知ることになる。




祐輔の判断は正しかったと……







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