crazy for YOU

□お呼びだし
2ページ/3ページ



はるひ「あっ、千架ちゃんっ!」


真琴「…げっ」

唯「あーあ」

扉に立ちはだかって3人に声をかけたのは、大量の金魚のフン(女子)をバックにつけた生徒会長様だった


はるひ「千架ちゃんっ! どしたの? 何かよ…」


千架「こんにちは桜華原さん、早川さん、南野さん…今呼び出ししたよね? さ、僕と一緒に行こうか?」


とても爽やかな笑顔で言う千架


周りにいる女子や、馬鹿なはるひには分からなかったが、真琴と唯は感じ取った


千架が放つブラックオーラを


はるひ「でもね、にこちゃん取り上げられるって真琴に言われたから私…」


真琴「行くぞはるひ」


はるひの言葉を遮り、真琴が前に歩み出た


そして千架の前まで来ると一言


真琴「ただし! その後ろの金魚のフンは置いてけよ?」


この真琴の言葉に女子達はザワザワと騒ぎはじめるが、それも真琴のひと睨みでおさまり、さらに唯の


唯「一緒に職員室行っとく? 何? 怒られたいの? ドM集団?」


という言葉に不満げながら去って行った。


千架「…良いわけ? ハブかれるぞ?」


周りに人がいなくなったのを確認した千架は爽やか笑顔を捨てて口を開いた


真琴「別に? アタシ金魚のフン嫌いだし」


唯「…ていうかあたし等の前では本性出すんだ?」


千架「この馬鹿にばれてんだから隠したってしょうがないだろ?」


千架ははるひに一度チョップをくらわすと、そのまま腕を引っ張って歩き出した


はるひ「痛いよ千架ちゃんっ! 何で私だけ…」


千架「その呼び方止めろ、黙ってついて来る」


はるひ「千架ちゃんは千架ちゃんだもんっ! それに引っ張られたら歩きにく…」


千架「じゃあ引きずってやるから少し黙ってろ」


はるひ「手離してよぉ!」


千架「……」


はるひ「千架ちゃんっ」


こんな賑やかに廊下を突き抜けていく二人の後ろから真琴と唯は


真琴「…やっぱはるひはMだな」

唯「あれが望月の本性…ただのドSじゃん」


溜息混じりにそれぞれ呟きながらついて行った。







次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ