BLEACH Short

□キツネ顔は忘れるから
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『十番隊隊長、
副隊長様に
申し上げます!
五番隊雛森副隊長の
意識が
回復いたしました!!』

その知らせは、
平和な日の
正午過ぎに入った.

「良かったですね、隊長.
雛森無事ですって!」

私は満面の笑みで
隊長に言った.

隊長はさぞかし
笑顔だろうと
振り返ってみると、

いつもより眉間の皺を
濃くしていた.

「….隊長、心配なら見舞いにでも
行って来たらどうですか?」

「いや、しかし…」

隊長、いいんですよ.

隠さなくて.
私は分かってますから.


「大丈夫です.
任せてくださいよぉちみッ子隊長!
今日はそんなに仕事無いですし.
(さぼれるし)」

「・・・悪ィ、松本!直ぐに戻る.」

そう言って私の真横を、
ものすごいスピードで
過ぎ去っていった.


“行ってらっしゃい、隊長.”

ひとり、呟いてみる.

隊長、『ちみッ子』
に反応しなかった.

そんなにも、
雛森が大切なのね.

ホント、
嫌んなっちゃうよねぇ.


ひとり、ゴチてみる.
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