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□王泥喜
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知ってるんだよ。
全部知ってるの。
法介くんが優しいことも、法介くんが誰を見てるのかも、法介くんが私をどう思ってるのかも。
好きですって私が絞り出した言葉が震えてたことに気づいたんでしょう?
見捨てられなくなっちゃったんでしょう?
それに気づいていながら、私がその問いを口にしない、その理由まで、全部知ってるんでしょう。
私はそれすら知ってるの。
片思いの辛さを身をもって知ってる法介くんだから、私を突き放さないんだよね。そうでしょう。
いいよって言ったこと後悔してますか。なかったことにしたいですか。私が法介くんを忘れることが出来れば、皆幸せになれますか。
その問いの答えがマルなら、もし、本当にそうなら、法介くん。

「本当は、誰が好きなの、法介くん」

はっ、と法介くんが息を呑んだ。
その問いの答えも、私知ってるの。






アイ、ノウ

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