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□まるで、織姫と彦星だと自嘲した
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「こんなとこ副長に見られたら俺間違いなく切腹ですよ」
攘夷活動を行う高杉、それを阻止する真選組の山崎
二人は逢瀬も許されない関係だが愛し合っていた
「今はそいつの名前だすんじゃねぇよ」
高杉は低い声で山崎の耳に囁けば山崎は頬を紅潮させ後ずさった
「ククッ、感じたか?」
「な、何言ってるんですか!んなわけないてしょ?」
口ではそう言ってるがあのまま後ずさってなかったら山崎は高杉に流されてただろう
山崎も薄々そう気づいているのかさっきの高杉の声がまだ頭から離れなかった
「素直になれよ」
「俺はいつも素直です!」
山崎は頬を赤くさせながらそう言ったが高杉は妖艶に笑い一歩一歩近づいてくる。山崎も何をされるか解らないとじわりと汗をかきながら後ろに後ずさる
「逃げるなよ退さんよォ。ククッ」
「今のアンタは何するか解りませんから!」
山崎がそう言ったときだった後ろの壁に背中があたり逃げ場がなくなった
高杉はそれを見逃さなかった
すぐに山崎のところまで行き、肩に顔を埋めた
「ちょ、ちょっと何してるんですか?」
「副長さんに股でも広げてみろ。ンな事したらどこにでも行けねぇようにテメェの足を切り落としてやらァ」
今の高杉ならやりかねないと山崎は汗を流した
とんでもない奴を好きになってしまったと今更山崎は気づく
「俺は高杉さん以外の人間を愛したりしませんよ」
「・・・俺ァお前が眩しすぎてならねェよ」
「何ですかそれ?」
高杉には純粋や無垢、純情というのが眩しすぎて山崎を見るには片目でちょうどよかった
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