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□不謹慎な愛情 〜Side-Y〜
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「ねぇ、ユーリ…?」


途端、アッシュが私に向く


「俺は、スマイルが欲しかった… だから手に入れたのに
スマイルは笑ってくれない… 呼んでくれない…」


私は、アッシュの言葉の意味が解った
アッシュは『殺した』事を認識しているが、認めたくない状態で…


「当たり前だ! お前がスマを殺したんだ
私の友人を…大切な仲間を!」

「殺し…た? 俺が、スマイルを?」


瞬間にアッシュが崩壊した
私はアッシュを助けたかったが…助ける術など存在しない


「スマっ!起きてくれっス 嘘でしょう?
スマイルが死ぬなんて有り得ない!」


私もスマイルが死んだなんて思いたくないが…これが現実

…あとは、彼が砂に成るのを待つだけで



「そっか… 俺が殺したんだ」


アッシュが私の前に立つ…彼の手には注射器が握られていて


「アッシュっ!馬鹿なマネはよせ!」


私は解ってしまった
あの注射器の中身は、自分の時を止めるモノ

それを打ってしまえば


助からない…





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