story
□不謹慎な愛情 〜Side-Y〜
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「お疲れ様です、ユーリさん」
「あぁ、お疲れ様」
テレビのロケやインタビューの仕事を終えて、私は自宅へ戻った
だが… 今は、戻らなければよかったと後悔している…
「ただいま」
自分の城に着くも何もない
ただの静かな部屋で
「アッシュ、スマイル…出掛けてるのか?」
辺りを見渡しても何の気配もなく、誰もいない
とりあえずと称して、私はアッシュの部屋に向かった
「…この感覚は?…」
アッシュの部屋に近づく程に感じる、本能的な悪寒…
だが、どうにかする手段などなくて
私は部屋の扉を開けた…
「……っ!?アッシュっ! 貴様、何をしている!」
部屋に入った私は叫ぶしかなかった
なぜなら、呆然と立ち尽くしているアッシュの傍に…微動だにしないスマイルの姿が…
「スマっ! スマイル 目を醒ませ!」
先程の本能的な悪寒はコレを指していたのだろう
スマイルの躯に触れるもいつもより冷たくて…
もうどうしようもないのは明白だった
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