story

□不謹慎な愛情 〜Side-S〜
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「スマ、ちょっといいっスか?」


ボクはそうアッシュに呼ばれた

それが 全ての始まりだった…




「どうしたの?アッシュ?」


…呼ばれたとき通りにボクはアッシュの傍に行く

でも、ボクにとって、自分に向けられるアッシュの視線が、声が、笑顔が心地良くて

表面ではいつも通り、でも内面は何よりも喜んでいるボクで…


「あの、ユーリに内緒で…スマにしか言えない話しがあるんですよ」


そんなただならぬ言葉を吐くアッシュが心配でボクは彼の部屋に入った



「…で? どうしたの?」


…今のボクは何も知らないから、アッシュに問うしかない

ボクを見る赤い瞳…真剣な表情…
でも、ボクはアッシュに騙された
そこにボクの知るアッシュはなくて…


「実は… スマにお願いがあるんです」

「なぁに?」


今まで、ユーリは勿論、ボクも気づいていなかったアッシュの感情――



…もう、耐えられない






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