Clap

□日常生活
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さらさらとなめらかな風が肌の表面をすべっていく。

日が登り始めた外は薄紫色に空を染めていた。

昨夜眠りについたのが遅いせいか、甘い余韻が身体に残っている。

このまま眠っていたいけれど、暑くなる前に起きて水浴びをしなければ仕事にならない。






   
   Bilal×Lulu




「んー…」


眠たい目をごしごしこすりながら身体を起こすと、かけていた薄絹が滑り落ちていく。

一糸まとわぬ身体には胸元を中心に赤い跡が散っていた。

毎回のことで昨夜どれが増えたのかもわからない。


「もぅ…ビラールのバカっ!!いつまでたっても薄着になれないじゃない」

「馬鹿とは心外だな、ルル」


いつの間に部屋に入って来たのだろうか。

ビラールは濡れた髪を乾かしながら私を見ていた。


「きゃぁっ!!ビラールッ!!」


急いで薄絹を手繰り寄せて身体を隠す。いまさらだとは思うのだけど恥ずかしいものは恥ずかしい。


「そんな勿体ないことをするな。ここにはお前と私しかいない。恥ずかしがることはないだろう?」


顔を赤くする私に対して、穏やかなとろけるような微笑を浮かべたビラールは私のいる寝台に腰掛ける。

たくましい手が私の顎を持ち上げ、ゆっくりと精悍な顔が近づいてくる。

私はそれにそっと目を閉じ彼を受け入れた。


「ん…ふ、あ……」

「…朝から私をその気にさせるな、ルル」

「え…っ…いや、下ろして!!ビラール!!」


唇を離したビラールは信じられないことを言いながら、そのまま軽々と私を抱き上げた。

その拍子にするりと身体を覆っていた布が落ち、私は彼の腕の中で生まれたままの姿になってしまう。

どうすることもできずにギュッと目を閉じて自分の身体を抱きしめる。

頭上からは楽しそうなクスクスという笑い声。…絶対に確信犯だ。


「どうせ水浴びをするんだ、いいだろう?」

「本当にやだっ!!もうビラールは浴びたんでしょ!?朝議の時間もあるしっ!!」

「もう1度お前と浴びるくらいの時間はあるさ」


満面の笑みを浮かべたまま、彼の唇は首元に触れる。


「だめ、だってば…んっ…」

「他の男の前で肌をさらそうなど、考えないことだな。その男の命が惜しければ」


一瞬冷やりとした口調になった彼は、再びちゅうっと音を立てて私の肌に跡を残す。




   Please more and more Kiss...
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