連載
□相関図
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夕飯後、各自思い思いのことをしていっぱいになったお腹を休ませていた時だった。
「マスター?あいせきずってなーに?」
リンがちょんと首を傾げて私を見た。
んん?なんだそれは。
あいせきず?と呟くと、隣に座っていたカイトも首を傾げた。
「もしかして相関図のこと?」
とミクオ。
『ああ…読み間違いしてるのね。リン、それは相関図って読むんだよ。』
「そーかんずぅー?」
『マンガとかドラマとかで見たことない?人と人の関係を矢印とかで図説してる絵とか。』
「え、ん、と…あ、分かった。」
リンは紙とペンを持ってくると、父、母、娘とかを書きなぐった。
「じゃーん!」
「それは家系図だろ。」
「あそっかー。」
「相関図っていうのはねリン、」
今度はカイトがペンを持って書き出した。
ハートが見える。まあ相関図に恋愛は絡むよね。
「こういうやつのことだよ。」
カイトの相関図
ミクオ →マスター ⇔ おれ セクハラ ↓ 婚約
娘
リン レン
憧れ
『…なにこれ。何この婚約て。娘て。』
「婚約です。」
「…おれべつに憧れてない。」
「ちょっと、セクハラとか嘘書かないでよね。」
『(それは嘘じゃねぇ)』
ミクオはカイトから紙をひったくるとすらすらと文字や線を書き足した。
…おいなんて悪そうな顔なんだ。
「でーきた。」
ミクオは満足そうに紙をおいた。
婚約の線は消えてカイトから私にムッツリと矢印が書かれ、ミクオからカイトへの矢印に至っては下僕と書かれているし…。
…しかもミクオ、私いつあんたと式を挙げた?
『あのねみっくん、相関図てのは事実を書かな…』
「ちょ、意義ありです!」
「かして、消したいとこある。」
「リンも書くー!」
◆
『どうしてこうなった。』
バツがつけられたり黒く塗りつぶされたりで何がなんだか分からない。
しかも全員が全員にハート矢印が伸びているというカオスっぷり。
「真っ黒ー…」
「一体何なんだおれ達は…。」
『り、リンとりあえず相関図ってなにか分かった?』
「うん分かったー。」
『そか。ならいっか…。なんか疲れたお風呂入ろ。』
「背中流しましょうか?」
「いや僕でしょ。」
『結構だよアイスブルー、ネギグリーン。』
「なっ…その呼びかたは止めて下さい!」
「マスター!」
-お風呂にて-
「ますた、リン思うんだけどね」
『うん?』
「あのぐちゃぐちゃの相関図、結局は皆マスターが大好きってことなんだね!」
『おー。皆の愛は重いなぁ。』
嬉しいってのは嘘じゃないけど。
:END
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本日マスターにより発足されたセクハラ戦隊
ミクオ→openネギグリーン
カイト→mutturiアイスブルー
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