連載

□私たちの毎日
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「マスター、マスター、」
『ぬー…』
「そろそろ起きて下さい。ご飯出来てますよー。」


大きな手が私の頭をそっと撫でる



『むがー…カイトーおはよー…』
「おはようございます。ほら早く着替えて下さい。あ、おれが出しましょうか!」



カイト。
一番長くうちに居る。
基本世話焼きで、とにかく私に対して過保護だ。
あと爽やかにセクハラをかましてくる。
でもなんだかんだで頼りに、なるんだよね。



『寝言は寝てから言え。』
「痛っちょ、マスター女の子が乱暴はいけません!ミクの影響受けちゃ…」
「何でぼくなのさ。」



若干不機嫌そうな声が割って入ってきた。ミクオだ。
そう、ミク、オ。この子は亜種。
いやあ、初めてご対面した時はびっくりしたわ。
んまあ素直(もうめっちゃストレートに生きてる)で良い子なんだけど、ちょいと乱暴でオープンセクハラなのがたまに傷。



「ミク、お味噌汁は?」
「終わってから来たに決まってるでしょ。ね、マスターこの前買ったスカート着て今日デートしようよ。だから下着はさ、白の」
『出てけ。出て行きなさいあんたら。』


まったくセクハラコンビが…。ぶーぶー言いながら部屋を出ていく後ろ姿は微笑ましいのだけど。
さて着替えるかね。
服を取りに行く前に、ベッドの中でもぞもぞと下着を付けていた時だった。


どふっ


『ぐおっ…』


突如、布団の上から衝撃が。
い、勢いありすぎだろ…


『こらリン!』
「おはよおはよまーすた!」

リンは我が家で唯一の女の子のボーカロイド。
甘えたがりでおませさん。
毎朝元気に起こしに来てくれるんだけど…この子以外と力強いもんで…


『おはよ。リンあのね、これマスター痛いからね、やめようね。』
「えー。」
『えー、て…よし、まあ着替えるか。』
「マスター出してあげる!」
「え、うーんじゃあピンクのブラウス分かる?あの花柄の。」
「うん分かるー。でもあれ?ないよー?」
『えーうそだあ。一昨日洗濯したよ?』


確認するか。よいしょ。


ガチャ


「マスター、カイ兄とミク兄が…てわあああっ」
「あーマスターの下着姿見たー!レンのむっつりー!」
「ばっ…むっつりじゃねーよ!」


いやあ見事に真っ赤。
レンは最初こそツンツントゲトゲしてたけど、今ではちゃんと打ち解けてる。
ちょっと照れ屋で素直になれないところも…たまにある。


「着替えた?いい?もう平気?」
『はいはい平気ですよ。』
「早くご飯食べよ!」


リビングに行くと、朝御飯の優しい匂いが鼻をくすぐる。
今日は和食だ。


「やっと来ましたね。」
「あ、その服似合うー可愛い。」
「ますた、はい紅茶。」
「あ、お前和食に紅茶って…だああ砂糖入れんな!」


そして、こんなに素敵な彼らに
なんやかんやと世話をやかれている私は
この子達のマスター。


「あれだけ今日の味噌汁にはネギ入れるなって言ったのに!」
「べつに合わないわけじゃないじゃん。マスター、美味しいよね?」
「マスターマスターはいできたー!」
「もうお前が飲めそれは!お茶入れてくるよ!」


騒々し…ごっくん。
賑やかで楽しくて
カラフルな毎日をおくっています


…今日も我が家は平和、かな?










:END




────
こんな感じでシリーズ化します。



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