short

□バレンタイン大乱闘!
1ページ/4ページ



今日はバレンタイン。男子達は皆そわそわしてる。…うわ、獄寺君と山本すごい人。もてるなー…。さて、あたしはとっとと帰ろうかな、色々狙われるかもだし。
風紀委員長とか金髪イタリア人とかダメ人間とかチビとか。

帰ろうと鞄を持ち上げれば、後ろから声がかかる。わー、誰か分かるよ。

「何?山本」

一応振り返れば、山本が笑顔で走ってきた。巻いたんだ、あの女子達を。尊敬する。

「帰るのか?一緒に帰ろうぜ」

断る理由もないし、一緒に帰ろうとすれば(断じて山本とあたしは付き合っている訳じゃない)、獄寺君からも声がかかった。顔、赤いけど。

「オレも帰る」

…うーん、まあいっか。しょうがないので3人で帰ることに。下駄箱では女子達に不思議そうな目で見られる。まあそうだよね、もてる男達があたしみたいな子と帰るなんて。…あたしは好きじゃないよ!誤解しないでほしい。

校門の近くに来れば、風紀委員が。…うわ、雲雀さんいるよー。(雲雀さんはあたしに異常に絡んでくる。面白いとかなんとか。)

何とかして気付かれないようにして帰ろうとすれば、捕まってしまった。…ちょ、て、手!!手、いたい!そんな力いっぱい握らないで!

「君、今日は何の日か知ってる?」

わ、きた。バレンタインです、って答えればいいわけ?

「さあ…」

「バレンタイン、いわゆる女子が男子にチョコを渡す日だよ」

…だから?あたしのチョコが欲しいって?

「僕は甘いものは好かないけど、君がくれるっていうならもらってあげても良いよ。」

はい、ありませんから。
貴方にあげるチョコはありません!一応ありますが。義理チョコを大量に作ったし。欲しいって言ってきた人がいたらあげよっかなって。まさかこの人とは。

「なっ、ずりーぞヒバリ!」

…は?
獄寺君も?

「オレだって欲しいのな!」

…山本も!?
いやいや2人とも、さっきあんなに貰ってたじゃない。まだ欲しいなんて、体に悪いよ!
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ