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□暇潰し
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『ねぇ、どうして?』
骸をジッと見つめる。

「は……」

『は?』

「…鼻血が出ていたんです。」
苦笑いの骸。

『鼻血?
馬鹿にしてるの』
ポカンと口を開ける僕。

「本当です。
嬉しすぎて、つい。
君に血が付いてはいけないと思って後ろを向いたんですよ。」
…………。
何だ、そういう事か。
じゃあ僕の勘違いだったのか…。


『ははっ…』
顔を手で覆い、笑う僕。

「…恭弥…?」
目を丸くして僕を見る骸。


再び涙が出てきた。
これは悲しい涙じゃない。
嬉しい涙。
骸は、そんな僕を抱きしめてくれた。
「恭弥、愛してます。」
骸は僕の瞼にキスを一つ落とす。

『…僕もだよ。』
僕は頬を赤く染めた。


「恭弥、ヤりませんk
『何でそうなるの』」
突然、何を言い出すのかと思ったら…
やっぱり骸は馬鹿だ。


「良いじゃないですか。
僕たち愛し合っているんですし。」
僕にぎゅーっと抱きつく骸。

『苦しい。
…それに此処、学校だよ。
いい加減にしないと噛み殺すよ。』
骸を一瞬睨んだ。

「わかってますよ。
学校だから良いんです。」
この…変態ナッポー星人。

『………。
場所を変えt
「無理です」』
僕の言葉を遮る骸。
骸は僕を姫抱きして教室へ入って行く。

『ちょっ…
降ろしてよ。』
ジタバタ暴れる僕。

「もう降ろしてあげますから、少し待ってください。」
眉尻を下げて言う骸。


骸は、降ろしてくれたかと思ったら
机の上だった。

『どこに降ろしてるの
ちゃんと地面に降ろし……//』
僕は、言葉を言う間も無く骸にキスされた。
さっきとは違う、深いキス。

『ん…んぅ…ッ///』
苦しくて骸の胸板を叩く。

……が。
全然ビクともしない。


『……はあ…ッ//』

「…クフフフ…
可愛いですね。」
骸は僕の唇に触れる。
僕は驚いてピクッと身体が飛び跳ねた。

『可愛くないっ//』
骸を睨む僕。

「…睨んでるつもりですか?
そんな顔をしても…
可愛いだけですよ。」
わざとらしく笑う骸。


『そもそも君、
何で此処に来たんだい?』
僕が問いかけると、

「……………。
暇潰し、ですかね。」
と骸は応えた。
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