Short Story

モヤシはモヤシだ!!!
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「フフフ……クフフフ…」



「モヤシ……?」




不気味に笑い出したアレンに 嫌な予感を感じた神田




「フフフフフフ……」




アレンは笑いながら 神田の耳元に小さな声で囁いた




「いいんですか?神田…

この前 神田がブロッコリーとカリフラワーを間違えたこと 教団中にバラしますよ?」



「なっ!!…モヤシっ 貴様……ッッ」




してやったり と ニタリと笑うアレン


離れた場所にいるラビには アレンが神田に何を言ったのか全く聞こえていない




「(アレンのやつ…ユウに何言ったんさ?)」



「どうです?神田?

名前 言う気になりました?」




顔を引き攣らせ 額には青筋が浮き出ている神田

ブロッコリーとカリフラワーを間違えたことを何故アレンが知っているのかは不明だが もし 万が一このことが教団中に知られるなんてことになれば 一生 笑い者にされてしまう


そんなこと 神田のプライドが許さない




かと言って このままアレンの思惑通りに事が進むのも腑に落ちない神田


必死に頭を働かし アレンに対抗できる策がないかを探す




「5秒以内に言ってください

言わなかった場合は…分かってますよね…?」




ニヤニヤと笑う目の前のアレンを恐ろしい形相で睨みつけるが 今のアレンには効果無し


神田の意向などお構い無しに アレンはカウントダウンを開始した




「5」



「(くそっ!!何かないのか!!?)」



「4」



「(今度 六幻でぶった斬ってやる!!!)」



「3」




アレンが大声でカウントダウンを続ける中 何事かと 食堂にいた探索部隊やら科学班やらが ぞろぞろと食堂の入口へと集まってくる


その中にはマリやクロウリーもいた




「何事であるか?」



「どうやら神田がまた何か仕掛けたらしい…」




ケタケタと笑いながらカウントを進めるアレンは もう普段のアレンとは似ても似つかないほどに黒かった




「2」



「(ユウがついにアレンの名前を……!!?)」




人込みに紛れて アレン達の近くへと移動してきたラビ




「1…(ニタリ)」




ついに絶体絶命の焦燥感が神田を包み込む


その時 神田の脳は一つの対抗策を導き出した








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