Short Story

モヤシはモヤシだ!!!
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教団内で偶然にもばったり出会ってしまった二人…




















モヤシはモヤシだ!!!





















「なっ モヤシ!!?」



「アレンです!!」




教団内の一角 食堂へ向かう途中のアレンと たった今 食堂から出てきた神田



「何度言えば覚えるんですか?

僕の名前はモヤシじゃなくてアレンです!!」



「はっ 知るかよ」




朝からいがみ合う二人




「…本当は僕の名前 もう知っててモヤシって呼んでるんじゃないですか?」



「………」



「それともなんです?

神田は人の名前も覚えることができないシワのないツルツル脳みそなんですか?」



「モヤシ 貴様っ!!

もっかい言ってみろ!
ズタズタに斬り刻んでやる!!!」




食堂の入口で敵意剥き出しで睨み合う二人…

そこへ元気な兎さんがぴょんぴょん跳びはねながら二人の間に割って入った




「グッモーニーン♪

朝から二人とも元気いっぱいさ?」



「「どこがっ!!?」」




神田とアレン 息ピッタリでラビへ返す


互いの胸倉を掴み ラビを睨みつける様はまさに鬼のよう…




「(そんなに睨まんでも……二人とも怖いさ…)」




ゴクリと唾を飲み込み 今にも飛び掛かってきそうな二人から 少し距離を取る




「僕の名前 一回でいいですからちゃんと呼んでみてください!!」




叫ぶようにして神田に訴えかけるアレン

その様子を 少し離れた所で見守るラビ





「……モヤシはモヤシだ」





神田はくだらないとでも言うような顔で平然と言った




「なんでそうなるんですか!!!

本当に僕の名前 覚えてないんですか!!?」




神田の胸倉を掴み 前後へぐらぐらと揺らすアレン



二人がいがみ合っている場所は食堂の入口…

よって 食堂にいる人達からたくさんの注目を浴びている




「神田はどうしていっつもそうなんですか!!

たまにはちゃんと名前で呼んでください!」




一度でいいから神田に自分の名前を呼ばせてみたいアレン




「(ユウも意地っ張りさ…アレーン!!頑張るさー!!!)」




離れた場所に避難しているラビは 心の中でアレンを応援する




「うぜェ…どけよ モヤシ








ブツッ













アレンの中で 何かが切れる 音がした…








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