僕らの姫
□責任
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薄いグレーの布張りのソファーは、ゆったりとした3人掛け。
女の子1人なら充分ゆっくり眠れそうだ。
「そうだね、このままにしとこうか。オレ毛布取ってくるよ。」
ユノヒョンが立ち上がった。
「ねぇ、で、どうなった?」
入れ違いに、ユチョニヒョンが戻ってきた。
「あ、ユチョナ〜。どこ行ってたの?」
「この子、一晩泊めてあげることにしたよ。」
『ユノヒョンが一晩面倒みるんだって。愛する貯金箱のために。』
「はっ!?マジで?なにそれ?(笑)」
途中でいなくなったユチョニヒョンに説明していると、毛布を手にユノヒョンが戻ってきた。
あっ、アレ、ヒョンが前に“最高の肌触りだ〜”って自慢してたヤツだ。
僕には貸してくれなかったのに。
それをそっと彼女の上にかけてあげると、
「みんな、今日は悪かったな。今夜はオレここについてるからさ。
明日は午前中から取材入ってるから、8時にマネージャーが迎えに来るって。遅れんなよ?
ってことで、
はいっ!解散!」
解散命令を出した。
「でもユノ、ムリしてついてることないからな?
さっきからオレらずっと話してたのにその子全然起きないし、きっと朝まで寝てると思うよ。」
同感。
「うん、ありがと。」
右手をヒラヒラさせて、ユノヒョンは僕らに背を向けた。