高×土novel


□そうだ、京都、行こう!
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「そうだ、京都、行こう!」
     *京都オフ会記念SS*高杉×土方


「なぁ、十四郎」
「なんだ?」
「今日、何の日だか知ってるか?」
「………ハァ?…たしかペットに感謝する日だっけか?」
「―――ちげぇよ」(※いえ本当です)
「じゃあ、なんだよ」
「いい夫婦の日だ」
「へぇ…」
「へぇ、じゃねぇだろォ?」
「別に関係ねぇじゃねぇか」
「俺たち大アリだろうがッ!」
「どこが」
「いい夫婦だろォ?俺たち」
「ハァァァ?!何言ってんだよ。俺と晋助は
ちっとも!全く!結婚なんぞしてねぇだろうが!」
「結婚なんて紙っきれ一枚じゃねぇかッ!俺とおめぇは既に
心も体も結ばれた夫婦じゃねぇかッ!」既に涙目の高杉である。
「…何時(いつ)の間にそうなったんだ?」
「何時ってそりゃおめぇ、最初に逢った時からに決まってんじゃねぇか!」
「ハァァァァ?!」
あんまりにも素っ頓狂な声を上げた土方にあまりにもショックを受けた高杉。
思わず
「実家へ帰るッ!」ドンガラピッシャーン!と乱暴に戸を開けてバタバタと慌ただしく出て行ってしまった。

「………ちッ。一体何なんだ」
徐に左胸ポケットから煙草を取り出しふぅ、と肺に有害物質を吸い込んで、漸く人心地着いてきた。
何気なくふとカレンダーを見遣るとそこには、でかでかと二十二日の数字の上にハートマークが印づけられていた。
さらになぜかテーブルの上にチケットが一枚、ド真ん中に置かれている。
「………アイツ。……恥ずかしい奴」
くつり、笑んでから煙草を灰皿へぎゅ、と押し付ける。
「………実家、ねぇ」
じゃ、行きますか。大きく伸びをして身支度を整えて出かけたのだった。
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