高×土novel


□きらきらひかる おかわり! ※R18
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あのライト性バーからすっかり面白グッズにハマってしまった高杉。
彼は、銀時がたまに店番するおもちゃ屋のすっかり常連さんになっていた………。

きらきらひかる おかわり!
〜数納海弥様「きらきらひかる」へのオマージュ〜

「おめぇ、すっかりこの店の常連になっちまったなぁ…」呆れた風に腐れ縁の銀髪が言った。
「てめぇには関係ねぇだろ。
いろんなのを試す度、十四郎が眼を白黒させたり、厭そうな顔をしたりするのも堪らねぇし」
「…そうかよ。けどあんまりあの子を苛めちゃ可哀そうだよ?
この前見廻りしてた時、かなり辛そうだったしィ。
一緒にいた子がさらにからかってたっつーのもあるけどさ」
「な、なにぃぃぃ?!」
高杉は真っ赤になって憤慨した。
「十四郎をからかっていいのは俺だけだ!」
「いやいや、からかったり苛めたりするのは、例のあの子の幼馴染でドS王子と言われてる子だから…。あんな色っぽい様子で弱ってる彼を見たらそりゃ苛めるっしょ?」
「………ちッ。沖田のヤロー」
「ご名答〜」
土方の交友関係、過去、洗いざらいすべて調べ尽くしている高杉。そういうことをするヤツは沖田しかいない、と既に高杉の中では沖田はデスノートの筆頭に挙げられる位、ムカつくヤツだった。
その行動は「好きな子ほど苛めたい」という幼児心理から来ていることを高杉自身一番よくわかっていたのだ(つまり高杉本人も同じってこと)。

………確かにここ最近、面白グッズにすっかりハマってしまった高杉は、今まで週に1〜2回通っていたころの倍以上、はっきり言ってほぼ同棲状態で土方の家に居座りっぱなしだ。居座っているのは、何よりお互いの気もちを確認できた、ということの方が大きいのだが―――。
それでもやっぱり面白グッズを試すのは楽しくて高杉のマイブームなのである。
きらきら光るライト性バーは一番お気に入りなのだが、それ以外にも、ぶつぶつしたやつやら、ファンシーグッズのようなカワイイやつやら、とにかく手あたり次第に試しては遊んでいたのも事実で。
どちらかと言えば、自分の嗜好が先行してしまったのは否めない…。高杉は少し反省した。彼の辞書に「反省」という言葉は無いのだから、それを少しでもさせた土方の存在はアッパレという他はない。とりあえず、彼の学習辞書に新しく「反省」という言葉が付け加えられた(土方限定で)。

「おれが楽しくってアイツの方も率先して楽しめるようなおもしれェモン、ねぇのかよ…」ぽつり、漏らした。
ちろり、高杉を一瞥してから銀時は盛大に
「はぁぁぁ…。ったくよお…」と溜息混じりに盛大にごちてから、ごそごそと何やら品物の入っている段ボールから取り出した。

「ちゃらららっちゃら〜〜〜♪(ドラえもんがポケットからごそごそ出す時の効果音)
悩めるダメダメなチビ太くんのために、こんなものがありまぁーす!!」
「チビ太だとぉぉぉ?!」顔を真っ赤にして怒る。
「あッ…。じゃあやっぱしまっちゃおっかなぁ…。
もったいねぇよな、オメェには。
俺が使おっかな!十四郎くんに〜」
「な、なんだとぉぉぉ?!おめぇやっぱ、十四郎に気があんだなッ!」
「はぁぁぁ?!今更何言ってんのぉ?
先に目をつけたのは実は銀さんなんですぅぅぅ!
チビ太の方が横取りしちゃったんですぅぅぅ!」
「先とか、後とか関係ねぇ!十四郎は俺のなんだッ!」
「はいはい、チビ太くんはまだまだお子様ですねぇ…。そんな独占欲丸出しじゃ、十四郎くんに嫌われちゃいますよぉ☆」
痛い所を突かれグッと唇を噛む高杉。
ちょっとからかい過ぎたか〜、ちょっとだけ反省したので、譲歩してやる銀時だ。
「…しかたねぇな。十四郎くんのためだ。
実はな、十四郎くんも楽しめておめぇも楽しめそうなローションを特別に業者に作らせてみたんだ。前のライト性バー事件(笑)で少しあの子に可哀そうなことしちゃったかって思ってさぁ」
言って、そのローションを手渡す。
見た目はなんの変哲もないローションだ。
色は黄色なのだが通常と違うのはちょっと半透明な黄色、というところだけだろうか。
「ぎ、銀時ッ!おめぇ、たまにはイイ奴だな!」
「たまに、は余計だっつの。
とにかくぅ、俺は十四郎くんの痛々しさに見てらんない優しいヤツなので、ひと肌脱いでやったんだ。感謝しろよッ!」
「わかった。それでどんなローションなんだ?」
「……それは、十四郎くんじゃないとわかんないかもね…。つか、差しだせば、即わかると思うよ?
で、そのローションを高杉に塗ればぺろぺろしてくれるかもよぉ?」
「そりゃ、おもしれぇなァ…。本当だろうな?」
「あぁ、たぶんきっとね…」にやり、銀時が笑む。
「おめぇ、イヤラシイ奴だなァ…」
「おめぇには負けらぁ」
「まぁ十四郎に関してだけは認めなくもねぇな…。他は全く食指が動かねぇが」
「…ごちそうさまぁ。さっさと金だけ払って帰った帰った〜。ちなみに特注品だから高ぇよ」
「十四郎の悦ぶ顔が見れんなら、安いもんだぜ」
「はいはい、あざーす!」手をシッシッとばかり、払う。

「………マジ、本当は俺が試したかったんだけどねぇ。まぁ、あいつら今は最高潮だから、仕方ねぇ、か」ひとりごちる銀時だった。
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