キョン
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時折ぴくんと反応するも、目覚める様子のない***のうなじをただ舐め回していた。
俺の唾液で首筋に張り付いた後れ毛をやけに厭らしく思う。
後ろの首根から生え際にかけて、ゆっくりと舌を這わせる。
「ひあっ!…な、にっ」
待ち望んでいた嬌声とともに、遂に***が目を覚ます。
上半身を起こそうとした***の頭を片手で机に押し付けて、そのまま舌を這わせたり、噛み付いてみたりする。
頭を押し付けたまま、***の体と椅子の背凭れの間に自分の体を押し込み、座る。
「助け、て…キョンく…っ」
頭から手を放し、小刻みに震える体を起こして抱く。
涙を溜めた瞳で俺を認識すると、体の向きを変えて俺の首に腕を回して顔を埋めた。
「キョンくんの馬鹿…!
本当に、本当に怖かった!」
「寝てるお前が悪い
あとポニーテールが似合っちまうとこも仇になったな」
「意味解らないよ!
怖かったんだから、…っ」
「悪かったな…謝るから
ほら、もう泣くなってば」
頭を撫でながらそう言えば、一生懸命に涙を堪え出す。
そんな愛くるしい行為をしても、***が瞬きをする度に涙は瞳から零れ落ちた。
それを舌で舐め取ると、驚いた様な、呆れた様な、何とも微妙な顔で俺を見つめる。
「キョンくん、舐めてばっかり」
「……お前が甘いのが悪い」
「や、そんなとこ…っ」
***の耳を、わざと水音が響く様に舐め上げる。
その厭らしい音と舌の感覚だけでも、彼女を気持ち良くさせるには十分だったようだ。
ねっとりと舌を這わせたり、軽く耳を噛んでやれば、***の瞳は瀞みを増していく。