キョン

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「***…大丈夫、か?」



こくこくと首を縦に振る。

それを見て安心したものの…俺が***を押し倒した状態で本棚が背中にのしかかり、視界は***と本でいっぱいだ。


「キョンくん、重くない?
早く助けを呼ばなくちゃ、」

「いや…重いことは重いんだが、片手で支えられるくらいだ」



ほら、と片手を***の前で振ってみせれば安堵の笑み。
その手で制服のズボンをまさぐり携帯を取り出す。

取り出す、つもりだった。



「…部室に置いてきた」

「何を……?」

「携帯なんだが…部室だ」

「携帯ならあるよ!私のスカートのポケットに確かっ、」


***は目一杯左右の腕を動かすが、大量の本の下敷きになって抜けない様だ。


「ごめんキョンくん…私の携帯、取ってくれるかな…?」

「ああ、任せろ」


…とは言ったものの、視界は***の顔しか見えていない状態で、一体何処がスカートで何処がポケットか把握出来ない。


「手探りになるけど…いいか?」

「…?うん、大丈夫だよ」


 
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