shelved novels

□MMP打ち上げ話
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 さすがりっちゃんやよ、とヒロが拍手している。まだどの案になるかは決まっていないにも関わらずだ。こーたと奈々がいないけど、今ここにいる面々だけで決めてしまおうという流れ。

「ところでノサカ」
「はい」
「バスを使うことになったらバスの時間なんかもあるんだよな」
「そうですね」
「お前、普段から学バス使ってるんだから時刻表くらい持ってるよな。物理的に可能なダイヤを組み合わせてみてくれないか?」
「わかりました」

 スクールバスの時刻表と電車の時刻表を取り出して、さっそく時刻計算。今は17時12分だ。飲み会開始10分前までに到着していたいということは、現地の駅に18時20分着を目安にすればいいということ。

「あー、18時15分着の電車が一番飲み会開始に近いですね」
「それに乗るためには、何時のバスに乗ればいいんだ?」
「えー、この電車が18時10分発で、そこから逆算すると――17時45分ですね」
「ここからバス停までは徒歩15分とすると」
「ここにいられるのは地味にあと15分くらいですね」
「カンザキはどうでもいいとして、奈々を置いていくわけにはいかないぞ」

 意外と時間は残されていなかった。まあ時間に縛られて縛られて、面倒なことになり始めているんじゃないかという気はしていたけど。

「どの手段をとるにしてもあと15分くらいっスわ。菜月先輩、奈々には今どうしてるか聞いてみてはどーです?」
「うーん、そうするか」
「ま、自分もこーたがどうなろうが別に興味はねーんで、奴のことに関しては野坂に投げるとして」
「ちょっ、律この野郎」

 どうやらヒロも律と同じスタンスのようで、このままでは本当にこーたが捨てられかねないとメールを送ってやることに。そうか、このメンツ……ラブ&ピースに対するストッパーがいないんだな。


++++

話は見事に止まりました
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