同い年の親子シリーズ

□嘘の日とサイの本音
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4月1日
 今日は表の顔で父上達の同期と合同演習をしました。
 悪い人達ではなさそうだったけれど、彼らと父上、母上の仲の良い姿を見ていると、
 僕だけのけ者にされているようで我慢できず、本音を叫んでしまいました。
 だって、僕は誰よりも父上と母上を大切に思っているのに表の顔のせいで
 笑いかけることも甘えることも出来ない。
 しまいには母上に暴言吐いたり喧嘩したりしなくちゃいけないなんて、あんまりじゃないか。
 皆の前で取り乱した僕を、父上と母上は怒ることなく抱き締めてくれてすごく嬉しかった。
 それと、嬉しいことがもう一つ。
 父上の幼馴染の秋道チョウジ。
 彼は、本当のことをうすうす気づいているにもかかわらず、僕達のことを誤魔化してくれました。
 ちょっとだけ父上達との絆が羨ましく感じるけれど、でも、彼には真実を話しても大丈夫だと、
 いい仲間になれると思いました。
 いろんな感情が湧き上がって疲れる一日だったけど、楽しい一日でした。

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