黒髪の少女。
□キンキラキンと黒。
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「うふふ♪上手く巻けたわね♪ルシュリユ♪」
「はぁ…はぁ…
ここ…どこ…?」
セクシークィーンが辺りを見回す。
「森ね!!!!!」
自信たっぷりで、彼女が言った。
「まぁ、少し歩けば道に出るでしょう♪
その間は、ルシュリユと一緒にいられるわね♪」
「はぁ…」
彼女達がゆっくり歩いていると、なんだか甘い匂いがしてきました。
「あら?あれは何かしら…?」
ツェリ様が走る。
太ももが露になるが、そんなことは気にしていないようだ。
「まぁ!!!」
ツェリ様とルシュリユが目にしたのは、すべてがお菓子でできた赤い屋根の家だった。
「ステキ♪ルシュリユ、お腹空いてない??
食べましょうよ♪」
「え…?」
ルシュリユは、困惑していた。
ルシュリユは知っていたのだった、その物語…
『ヘンゼルとグレーテル』を!!
「ツェリ様…だめだよ、この家は魔女のお家なんだよ…?」
「あら!私だって魔女よ!!!
しかも魔王なんですもの、誰も私には敵わないわ!!」
ツェリ様は、構わず家を食べていた。
確かに、美味しそうだ。
甘ったるいクリームの香りを嗅いでいるとくらくらする。
ルシュリユは近くにあったケーキを一口つまんだ。
口の中で広がる甘さに、ルシュリユは耐え切れなくなった。
次々と、ケーキを口へ運ぶ。
そして、最悪の展開が待ち構えていた。
「あら??あなた達、私の家を食べましたわね????」
魔女が、クッキーの扉から出てきた。
そして、もっと驚いたのは、その魔女はツェリ様そっくりだったのだ。
「…????」
ルシュリユは混乱した、悪い魔女がツェリ様で、良い魔女もツェリ様…?