黒髪の少女。
□キンキラキンと黒。
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血盟城の箱庭。
南国風味の温室を抜けると、そこには広い花畑があるのだった。
そこに、小さな双黒の少女と、おそろいの金髪の魔族がいた。
「ルシュ♪美味しそうでしょ?
こーれ♪」
ピンクチェックのマットの上に広げられた、ピクニックには似つかわしくない豪華な料理の数々。
「母上、ルシュリユが可愛そうです。
ルシュリユ、こっちのプディングが美味しいぞ。」
口いっぱいに、食べ物を詰め込まれて苦しそうにしている。
この二人は…
「もういいれす…おなか…いっぱいれす…。」
口をもごもごさせて、手をばたばたと動かす。
「…ご馳走様でした。」