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イカロスの翼

嗚呼、真っ逆さま


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街の喧騒に掻き消される声
震える身体
消えてしまいそうな、赤い生命

運命はいつだって誰かの手の平の上



電子音に共鳴

(あなたはまるで、私みたいね)


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「早く明日になるといいのに」と
少年は言った

「明日なんか来なければいいのに」と
少女は呟いた


どちらの願いも叶わずに
いつも通りに今日がきた



明日は同じ早さでやってくる

(追いつけない)(逃げられない)


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「どうしてそんなに耳が大きいの?」

「お前の声がよく聞こえるようにだよ」

「どうしてそんなに目が大きいの?」

「お前の顔がよく見えるようにだよ」

「どうしてそんなに口が大きいの?」

「それは…………」












「お前に愛を囁くためだ」





赤頭巾

(二人は幸せに暮らしましたとさ)


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明日世界が終わるとしたら

それはきっと、腕いっぱいの絶望と
一握りの希望で満ちている



明日世界が終わるとしたら

それはきっと、闇夜に瞬く星に似ている


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ナイフが心臓に突き立てられて
真っ赤な血が噴き出した


「痛い痛い誰かたすけて」


蔑むような白けた視線が突き刺さり

また一つナイフに変わった



heart is hurt


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私が死んで、泣くのはだぁれ?



少女問い

(笑うのは、だれ)


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紫電に射貫かれ幕を下ろす



perish by the sword.

(最期はそうと、決めている)


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