ギャングキング夢小説

□【Surprise…SWEET&SWEET】-驚くほど 甘く 甘く-
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私は気付けばジミーたちの溜まり場である屋上や教室に遊びに行くようになっていた。

正直、自分のクラスに居ても何一つ楽しいことは何もない。
出席率が危なくなろうが成績が下がってしまおうが今の私にはどうでもいいことだ。

ジミーたちは私のような人間を快く受け入れてくれるんだ。
学校というのは、本来こういうものであるべきだと思う。

今思えば…私はどこかで寂しくて、それでも意地を張っていて…本当は日々の学校生活を苦しんでいたのだろうと思う。

ジミーたちと出会って初めてそれに気がついた。
だけどそうなってしまえば もう戻れはしないんだ。

「ねェジミー、今日も皆で遊ぶの?」
「おう!」
「私も行ってもいい?」
「当たり前だろー!」

ジミーの返答を聞くや否や、仲間たちの方へと顔を向ける。
皆には、いい?と言葉には出さず表情で表す。

「そうだよ名無しさんちゃん、何気ぃ遣ってんの?ニヒヒッ!」
「おう、来い来い!」
「名無しさん、じゃあ一緒にバイブ見に行かねぇか?」
「ゾンビのことは無視していいぞ」

いつもの表情。いつもの会話。
バンコは憎たらしくも愛らしい顔で笑い、サイコは一緒に煙草を吹かして微笑む。

その隣ではゾンビがキャンディに掴みかかり、キャンディはそれを軽く受け流す。
そしてジミーがおいおい、と二人を制止する。
私はその様子を見るのが一番好きだった。
何よりも私を受け入れてくれたような瞬間。

お願い…どうかずっと皆の傍にいさせて



歩く皆の後ろにくっついて、5人の言葉に耳を澄ます。
そろそろジミーが口を開くときな…

「コンビニにでも行くか〜」

ほらね。いつもコンビニに行こうと言い出すのはジミーが一番最初。
私はもう、覚えてしまっている。

「おー」

バンコはたった一言でジミーに相槌を打つ。

「俺久しぶりにポ○リ飲みてェ」

サイコは剃り上げた後頭部をポリポリと掻きながら

「じゃぁ俺CCレ○ンにしよッ」

ゾンビはポケットに突っ込んだバイブの位置を直しながら

「…コーヒー買うか」

そう言うキャンディが一番に財布を取り出し中を確認する

「私、桃天〜」

そして私は皆の最後に自己主張。
この空間が居心地がいい。

「名無しさん、奢ってやんよ」
「え!?いいの?」
「おぉ、桃天くらい」
「ありがとう、ジミー」

最近のジミーはいつも私に気を利かす。
少し申し訳なく思うけれど、甘えてしまおう。
今のこの一時の、ジミーが私に宛てた言葉一つ一つ…全てを覚えておこう。



崩れないで欲しいと願いつつもどうせ壊れてしまうことは分かっている。
この幸せの1ページが。



その日が来るのを私は恐れて待っている。

待つしかないんだもん。

気持ちを隠し、辛さから逃れることしか出来ない私にはそうする他 
…ない







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