□雨の日隠れん坊
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ザーザー...。
「部活無いと暇だね〜。」
いつもは部活の声で溢れ返っている立海のテニスコートも、今はザーザーと激しい雨が打ち付けている。
王者立海とはいえこんな雨の中ではさすがに練習は無理なので、必然的に部室で隙を持て余すことになる。
ちなみに体育館はバスケ部とバレー部が占拠しているので使うことは不可だ。
「いつもはあんなに辛い練習も、無いと暇ッスねつばき先輩。ってゆうか副部長、部活やる気ッスよ?あそこまでテニス馬鹿だったんスね〜。」
こそこそとつばきに話し掛ける赤也につばきはニヤリと笑った。
「今の言葉、弦一郎が聞いたら凄い怒られるだろうね。」
ニヤニヤと妖しく笑いながら言うつばきに赤也の顔からだんだんと血の気が引いていく。
「ちょ、つばき先輩勘弁して下さいよ〜!?」
『明日のお昼、コンビニのプレミアムロールケーキとムースポッキーとカフェラテよろしく。』
「うぅ..俺の金が...。」
嘆く赤也は自分の財布を見て小さく溜め息をついた。
「それよりほんとに暇だね。」
「(あ...幸村居たんだ。)」
「居ちゃ悪いかい?(黒笑)」
「あ、あれ?あたし、声に出てました?」
「いや、部長が読心じゅt「ほんとやることないかな〜。」」
我らが大魔王様...じゃなかった、部長様は赤也を華麗に無視して話し始めた。
「そんなに暇ならこの雨でもランニングくらいならでき「真田うるさい。」」
「す、すまない幸村..。」
流石の皇帝真田も大魔王幸村には頭が上がらないのは周知の事実なので敢えて誰も言わない。
哀れ、真田。