愛と殺意は紙一重
□ん
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「(そういや何であたしなんだろ。)」
1番もっともなことを思い出す。
あたしの家は自慢じゃないが普通の家庭だ。
ごくごく普通な一般家庭だと思う。
今は一人暮らしだけど、勿論実家にはお父さんが居て、お母さんが居て、弟が2人居て、ペットのミドリガメ(名前はひやむぎ)が居て。
本当に"普通"という言葉を絵に描いた様な家だ。
裕福ではないが貧乏でもないと思う。(現にあたしは普通に高校通えてるしね。)
普通誘拐だったらもっとセレブな家の子を狙うもんじゃないのかな。
それか、考えたくないけど...身体目的とか?
「いやいやいや...それはないな。」
うん、自分で言ってて悲しくなってきた。
そりゃさ?
胸はペッタンだし、幼児体型だし、ブスだし、背はちっちゃいし...あれ、あたしいいとこないじゃん。
まあ、この場合は良かったのかな...うん。
そういうことにしとかないと、あたし心が折れそうです。
あー..だったら愉快犯の可能性が1番高いかな。
ふ、と目に入ったから拉致ってきたみたいな?
ぶっちゃけ誰でも良かった的な?
そういう場合って...
「(女子高生のバラバラ変死体発見。...って)」
「えええぇぇぇぇぇぇぇッッッッ!?!?!?!?」
ちょ、やばくないッ?!
あたし死亡フラグ立ちまくりじゃん!!
ビンビンじゃん!!(あ、下ネタじゃないよ?)
「あ゙あ゙あああぁぁぁぁッッ!!!あたしやばいじゃん!!!バラバラにされるじゃん!!!まだ死にたくないよ!!!」
とりあえず部屋に置いてある置物(木の変な犬的な物)でガンガンと足枷を叩いてみる。
そりゃもう力任せに思い切り。
だけどもと言うか、さすがとも言うがビクともしない。