□僕と私の狂気的約束
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私と慈郎は幼なじみ。
小さい頃からずっと一緒で、私にとってはどっちかっていうと兄弟に近い感じだった。
だから慈郎に告白された時は本当にびっくりした。
今まで慈郎が私にそんな感情を持ってたなんて微塵にも思わなかったし、そんな素振りもなかったから。
だけどやっぱり慈郎は恋人よりも兄弟の様にしか見えない。
それに私には宍戸君って言う片思いの相手も居たから...私はそりゃもう大泣きながら慈郎の告白を断った。
そしたら慈郎は優しく私の頭を撫でながら"泣かないで"って言ってくれたんだっけ..。
それからも慈郎との関係は壊れず、幼なじみの関係は続いた。

だけど、その関係は儚くも脆く音を立てて崩れ落ちた。
....私に恋人が出来たからだ。


────.....。


「慈郎聞いて!!私、宍戸君と付き合うことになった!!」


「え...?」


「昨日の夜、宍戸君から電話があってね?それで告白されたんだ!!」


「....へぇ、よかったね。」


ゾクッ。


「ッ?!..あ、ありがとう。」






























この時、私が気付くべきだったんだ。
慈郎が見たことも無い様な表情だったことに。
手に血が滲む程拳を握り締めていたことに。


そうすればあんなことにはならなかったのかな...?


 
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