□君は愛しの鈍感girl
1ページ/4ページ




「おはよ、侑士。」


「あぁ、つばきか...おはようさん。」


俺には今、めっちゃ好きな女がおる。
それがさっき俺に挨拶してきた幼なじみの梶原つばき。
ほんま可愛くて可愛くてしゃあないし目に入れても痛ない位可愛ええんや。
だけどな、つばきには一つだけ欠点がある。
それは...正真正銘の鈍感っちゅうことや。
この俺がいっくらアプローチしても全然気付かへん。
それどころか俺の恋を応援する始末。
普通の女ならいちころ何やけどなあ。
(自慢とちゃうで?ほんまの話やから。)


ほんままいるわ。


「つばきつばき〜、聞いてくれへん?また俺の好きな女が告られたんやけど...。」


もちろん俺が言ってる女っちゅうんはつばきのこと。つばきが告られたんもマジや。


「またぁ!?その子相当モテるんだね。」


苦笑いしながら言うつばき。
いやいやいや...つばきのことやで?
さっきC組の男子がふられたって嘆いとったからな。
しかもそれが週3回。
えぇ加減気付きやつばき..。


「ってゆうか、つばきもまた告られたんだろ?」


ナイスや、岳人!!!
いつの間にか俺の後ろにいた岳人がうまく口を挟んでくれた。
岳人は俺がつばきを好きなんも知っとるからいろいろとサポートしてくれる。
目で"すまん"と合図すれば、岳人の口元が"あ・い・す"と動いた。

ああ、俺の金が..。


 
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ