愛と殺意は紙一重

□ぼ
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「それでも幸村は愛せない。」



みのあいで
  くはしぬんだ



「え、」


頭が真っ白になった。


「幸村、あたしは海斗を信じる。」


まりあは俺を真っ直ぐ見据え、凛とした声を俺に向ける。
その瞬間、頭にカッと血が上ってその勢いで口を開いた。


「まりあ、仁王の話聞いてただろ?森崎海斗は女誑しで最低な男だ!」


「まだそう決まった訳じゃない。あたしはこの目で見て、確かめるまで海斗のことを信じる。」


「そんなのだめだッ!!まりあを幸せに出来るのは俺だけなんだ!!まりあは俺だけを愛して、俺もまりあだけを愛し続ける、それでいいじゃないか...?ねえ、まりあ?」


「...あたしは幸村を愛せない。」


「(嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。こんなの夢だ。)」


身体が勝手に震える、呼吸が乱れる、視界が揺れる。
ああ、もう良く分からない。

大好きなんだよ、愛してるんだよ。
なんでまりあは俺を愛してくれないの?
俺は神の子だよ?
俺の何処がいや?
何処がだめ?
何が悪い?
誰が悪い?
まりあを愛してしまった俺?
俺を愛さないまりあ?
まりあ、まりあ、まりあ、

俺を愛してよ
俺を必要としてよ、
俺だけを見てよ、

ねえ、まりあ

俺を愛してくれないなら、


 
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