□歪な愛に誓いの口付けを
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それから数分後。
侑士は一人のゴミを連れてきた。
...愚かなゴミの髪を乱暴に引きながら。
その光景に少しだけ口角があがった。


「い、ッた...忍足く、やめッ...きゃッ!!」


侑士に無理やり髪を引かれ、ゴミは無様にあたしの足元へ転がった。
あたしは心底冷たい目でゴミを見下し、ゆっくりと口を開いた。


「景吾、このゴミは?」


「3年A組出席番号8番小川理花子。父親は小さな印刷会社の社長、母親は近所のスーパーでパート。弟が2人居る。」


「へえ、一応こんな不細工でも社長令嬢ってわけね...。」


仮にも社長令嬢が床に這い蹲っているのが妙にお似合いであたしはクスクスと口元を歪めた。
その瞬間バッとあたしを見上げて鋭く睨みを効かせるゴミに、あたしは眉を潜めた。


「...何、その目は。」


「ッ...あんた間違ってる!!あたしが忍足君を好きになって何が悪いの!!忍足君達はあんたなんかの物じゃないしそもそも忍足君達は物なんかじゃな「言いたいことはそれだけ?」」


「え?」


「言いたいことはそれだけかって聞いてんの、よッ。」


ガッ!!


「ぐ、ぁッッ!!」


あたしは這い蹲るゴミの横顔を思い切り蹴り上げた。
痛みに悶えるゴミの傍まで行き、鳩尾を思い切り踏みつける。
痛みと苦しみに悶えるゴミが可笑しくてしょうがない。


「ほんっと無様で気持ち悪い。ゴミはゴミらしくそうやってるのがお似合いよ?」


クスクスとあたしが笑うと周りのテニス部も笑みを浮かべた。


 
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