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□ある休み時間に
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僕の名前は荒井昭二。二年生です。

今日は僕の知られざる心情を明かしたいと思います。


…おや、あそこにいるのは細田君じゃないですか。
今日は南のトイレに来てたんですね。どうやらハズレを引いてしまったようです。

相変わらず暑苦しい図体ですね。別のトイレを使いましょう。

「あ、荒井君じゃないか」


…気付かれてしまいました。余計な肉が付いている割に反応は早いですね。

「君も用をたしに来たのかい?やっぱりトイレは良いよね!」


良いも悪いもしたくなったら行くしか無いじゃないですか。


「僕たち意外と気が合うんだね!荒井君とは良いお友達になれそうだ」


冗談は腹の肉だけにしてください。

「そしたら三人で遊びに行こうよ!」

三人?細田君と僕と…


「坂上君なら面白い場所とか知ってそうだよね。彼、支配する側の人間だし」

坂上君ですか。…まさか本当に細田さんと僕は思考が似ているのでしょうか?嘘だと思いたいです。


「あれ?どこ行くんだい荒井君。トイレには入らないのかい?」

あなたのいないトイレに入ります。

僕は適当に細田君をあしらい、トイレを出ました。



やれやれ、貴重な休み時間にとんだタイムロスですよ。


「よぉ、荒井」


声の方を振り向くと新堂さんが立っていました。

…彼の事は嫌いではありませんが、あまり話し掛けて欲しくはありません。

「なぁ荒井。お前、スポーツは好きか?」


ほら来た。細田君といい、この人達のウザイくらいの執着心は一体何なんですかね。

「スポーツは良いぞ。お前は何かスポーツをやるのか?」

…この単細胞が。そんな事を聞いて一体どうしたいんでしょうか。

僕は以前サッカー部には入っていましたが、別にスポーツが大好きというほどではありません。

「そうか。スポーツは良いよな。優勝は一つしかないんだ。それを狙ってこそ男ってもんさ」
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