ノベル

□世界の裏側
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「あら、おはよう坂上くん!」

「あ、倉田さん…おはよう…」

「どうかしたの?元気無いみたいだけど。」

「…うん。実は…こんなこと倉田さんに言うのも難なんだけと…」

「なぁに?一人で抱え込まずにに言ってみて。あたしで良ければ相談に乗るから。」

「倉田さん…ありがとう倉田さん!実は…」

「分かってるわ坂上くん!日野先輩に何かされたのね?あたしには分かるの!」

「え?何かって…」

「恥ずかしがらずに言って!誰もいない部室…一人遅くまで作業をしていた坂上くんは後ろでドアの閉まる音を聞いたわ。
振り向くとそこには日野先輩が立っていたの。なんの警戒もせずに近づいた坂上くんは突然抱き締められて…大丈夫、誰にも言わないから!」

「え、えっと…」

「分かってる。驚いて抵抗出来なかったのよね?でも我にかえった坂上くんは日野先輩にやめて下さいって声で訴えたの!
けれどそんなことで手を緩める彼じゃなかった…」

「あの…倉田さん?」

「そうよ!実は日野先輩はホモで変態でどうしようもないサディストだったの!!
そして先輩は嫌がる坂上くんに無理やり…」

「倉田さん何のことを言ってるの?僕が言いたいのは…『ミッドナイトコレクション2』のことなんだけど。」


「……『MNC2』?」

「そう。実は今回の学校1995年のストーリーの主人公が僕になっちゃって…」

「…そう。良かったわね坂上くん。(はぁ!?またバカ坂上が主人公なわけ!?)」

「全然良くないよ!僕はもう怖い思いはしたくないんだ!しかも読み進めるだけのタイプだなんて…こんなの絶対に怖い目に遭うに決まってるよ!」

「…そうね。きっと、とんでもなく怖い目に遭うはずだわ!坂上くん化け物に食べられちゃうんじゃないかしら。」

「ひっ…!そっそんな…」

「でも大丈夫よ坂上くん。そんなに怖いならあたしが代わりに次も主人公をやってあげる。」

「えっ!く、倉田さんが!?」

「そう!あたし『MNC1』でも大活躍だったでしょ?今回も大丈夫よ!」

「でも倉田さんにそんな危ない真似…」

「気にしないで!坂上くんの為だもの。心配しなくても…」

「何の話だ?」

「きゃっ!ひっ日野先輩!」

「ずいぶん楽しそうじゃないか二人共。是非俺も混ぜてくれ。で、MNC2が何だって?」

「しっかり聞いてるじゃないですか先輩!!」

「はははっ。気にするな坂上。ところで倉田、今から部室に来い。ゆっくりと話し合おうじゃないか。二人でな…」

「え〜やっやだなぁ日野先輩ってば!二人きりなんて、恥ずかしいじゃないですか〜あはっあはは!」

「照れること無いんだぞ倉田〜。お前が照れる様な話はこれっぽっっっっちもしないからな。はははは!…まぁそれはそれとして、坂上。
また主人公として話に出るらしいじゃないか。頑張れよ!」

「えっ?は、はぁ…」
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