・企画、記念日・

□子犬
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◆1869


「これは……」

見付けてしまったのは、雨に濡れる柴犬だった。震えた姿に、冷酷非道と通している骸は無視するのが本来なのだが、生憎内面は面倒見が良い為に拾ってしまった

「……何それ」
「柴犬です」
「そんなの聞いてない」
「……濡れてて、可哀想だったので、つい…」
「全く、」

帰ってきた骸を出迎えたのは、恋人であり同棲中の雲雀。どうやら、柴犬を見て不機嫌になってしまったらしい

「…すみません、なんか、」
「……いいよ、どーせ‥今日は、貴方の誕生日だし」
「…え?えっと、覚えて、たんですか?」
「当たり前でしょ」


骸は、思わず目を見開く。何故なら、誕生日が近付くすれそれなりに雲雀にアピールしていたものの大した反応をしていなかったからか、骸はてっきり忘れていたのかと思い込んでいたから

「誕生日くらい、貴方のワガママきいてあげる。」
「…っ…、はい、」
「誕生日、おめでとう‥骸」
「…恭弥君…、ありがとうございます、」

雲雀からのたった一言に、骸は嬉しくてぽろぽろ涙を溢した。きゅっと胸に抱いた柴犬を抱き締めながら


「でも、僕よりそいつを構うようなら許さないから」
「…やきもちですか、
恭弥君たら‥」
「骸は僕のモノなんだから、僕以外を特別にしたら許さないだけ」
「クフフ、それはそれは光栄です。」
「バカにしてる?」

ムスッとしながらリビングに向かう雲雀に着いていくとテーブルには細やかながらいつもより豪華な料理が並んでいて

「特別だから、今日だけ」
「はい、恭弥君っ」


二人の元には、新しい家族が加わり、少し不機嫌な雲雀と陽気な柴犬に骸は誕生日をお祝いされたのである。


「ちょっと、犬のくせに僕の骸の膝で寝ないで!」
「しっ、恭弥君静かに」
「……(僕の居場所……)」

翌日から毎日のように柴犬と雲雀による骸争奪戦が行われていた


ちなみに、雲雀からの誕生日プレゼントは‥

「(クフフ、こんな素敵な指輪‥嬉しいです。)」



End
――――――――――
ハッピーバースデー、骸様!!すみません、二日遅れです(汗)
シンプルな幸せを書いてみました←


楽しんで貰えたら幸いです汗
感想などあれば、拍手からどうぞ!!


苺野

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