・女体化短編・

□夢見る女の子は、好きですか
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「…クローム、漫画みたいな恋がしたいです」

「……はい?」

思わずクロームは、間抜けた声を出す。骸は大きく【Love Comic】と書かれた雑誌を差し出してきた。それは、王道恋愛から禁断、エッチな恋愛など幅広い物語が載せられた中高生中心に人気な漫画雑誌である

「…いきなり、ですか…?」

「…したい、です」

「……………」

クロームは一応考えます。しかし、あまりそんなことを考えた事が無かったクロームは

「ちょっと、待っててください、骸様」

そう言って、廊下に居る犬と千種に相談しに行くことにした

「と言うわけなの…」

「…また面倒なこと」

「ププッ…」

三者各々違う反応しながらいれば、千種がクィッと眼鏡を押し上げ

「やっぱり、隣に行くしかないんじゃない?」

「やっぱり…?でも、並盛は物騒だって…」

「うちも余り変わらないし」

「そうだびょん。行くしかないし、ここじゃ骸様は満足出来ない」

「「(犬がまともな意見を…!!)」」

「…??」

そんな犬の成長をかいま見た二人は、犬を引きずりながら骸様のところへと戻った

「骸様、並盛に行ってみませんか?」

「何か出会いがある、かも…」

「そうだびょん」

可愛い弟・妹分たちに言われたら断る筈もなく骸は嬉しそうに頷いた

と言うことで、並盛に来てみた四人

「あまり、地理には詳しくないので迷いますね…」

「骸様、私達何か飲み物買ってくる」

にっこりと微笑んだクロームは、骸の返事も聞かずにその場から離れて行った

「全く、人の話を最後まで聞かないのですから…」

クスクスと微笑ましい三人に笑みを溢してると、近くの路地裏から聞こえる声

「だからさ、お金ちょっとくれたらいいんだよ」

「そうそう、お小遣いほしいんだよね〜」

「い、いいいいいや、だからっ…」

聞く限りでは、不良と絡まれてる少年。多分、相手は複数なのだろう

何故、こんなにも情けないのだろう、男と言うのは

「貴方たち、そんな弱いもの相手にタカるなど情けないにも程があるんじゃないですか?」

我慢出来ずその路地裏へと入り言えば、案の定睨んできた不良

「ンだよ、このアマ」

「なに?お兄さんに相手してほしいわけ?」

「僕の相手…出来るんですか?」

ニヤニヤしている不良に軽い挑発をしてやれば、簡単にも乗って来て殴り込んで来る
しかし、簡単にかわし切れば二人をバッタバタと糸も簡単に倒した

「僕に勝つなどまだまだ早いですよ?」

綺麗に微笑み浮かべると、タカられていた少年へと近付けば

「貴方も少しはていこ…っ…」

嫌味の一つでも言おうと思い口を開けば、腕をいきなり掴まれて壁に押し付けられた。抵抗しようとすれば、両手を掴まれて顔の横に押し付けられる。足の間に、膝を入れられ蹴りも出来なくなってしまった

「…お前、結構強いじゃん。」

「…は?」


「面倒だから、やりすごそうと思ったけど。ラッキーだったな」

さっきの弱々しい姿とは真逆の姿に、混乱してしまう骸。そんな様子の骸に楽しげに笑みを浮かべた少年

「俺さ、ダメツナで有名なんだ。だから、下手に本性とか晒したくないんだよね」

「は?ダメツナ?」

意味が更に分からなくなりつつも、今の姿が本性だということは理解出来た

「でもさ、お前知っちゃった訳だし、それなりの代償…貰うよ?」

少年は、黒い笑みを纏えば、骸の唇へと己のを重ねると舌を割り込ませ絡めていく

「ふぅ、んん…!!」

いきなりのことについていけず、されるがままになる骸。それに気を良くしたのか少年は、掴んでいた手を頭の上にひとまとめにすれば、空いたでゆっくり胸を掴むと揉んでいく

「ふぅ、ん…はぁ…//」

初めてされる行為に、小さく抵抗するように足をくねらすも意味は無く

「こーいうの…初めてなんだ?」

やっと離れた唇から放たれたのは、小馬鹿にしたような言葉。それに恥ずかしさや悔しさから涙を浮かべる骸

「僕の、初めてっ…//」

「っ……」

骸のツボをつくような色気放つ姿に、思わず胸から手を離した少年

「骸様っ…!!」

「お前、何なの?」

「殺されてぇのか?」

居た筈の骸が居なく探していたのか三人は、少し息を乱す。そして、変な空気を纏う二人に目を見開かせ少年を威嚇した

「…友達居たんだ。じゃ、退散しようかな」

先ほどのように黒い笑みを纏った少年は、鞄を拾うと素早いスピードで、三人を抜ければ

「骸…、またいつか」

柔らかく微笑み浮かべ、少年はその場から消えた


「骸様っ……」

「………」

呆然とした骸に、三人は心配そうに見つめて居たら

「僕は、あの方に惚れましたっ…」

「「「は?」」」

「明日から、並盛中に潜入です!!」

「え?」

「骸様」

「…マジれすか?」
意思表明を示した骸に溜め息を吐いた三人。それにも気付かず骸は、意気込むように気合いを入れていた

「…転校手続きしなきゃ」

「明日までに済むのか?」

「…面倒…」

それぞれ心中泣きたくなるものの、やはり骸主義の為か逆らえず

大人しく従うのである


「貴方を絶対落としてみせますっ」

骸の夢見ていた漫画のような出会い

それは、ある少年の登場から

叶ったようです

(あ、名前聞くの忘れました…)(((大丈夫なのか…)))

三人の苦労は、続く




・END・

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