連載桃海

□サキバシレ2
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結局持ってきてしまった

海堂のバンダナ



俺は変態か…
なんて一人でつっこんで後悔
寂しさが身にしみた…





それもコレも海堂の所為だと思おう…

なんて言いながら 無意識に海堂のバンダナの匂いをかいだ


「あ いい匂い」
ボソッとでた言葉に自分で驚き

イヤイヤ!ないだろう!
汗まみれのバンダナだぞ!
汗っつーのは臭いもんだぞ!

匂いじゃなくて臭いだっつの!!

と独り言空しく
ぎゃぁぁあっと頭を掻きながら
ヒッソリとどこかでまた熱くなる自分にため息が出た



で、実際俺は海堂のイヤラシイ想像をしたことがある
自分でも嫌になるがソレをオカズにしてしまったのも事実


それを好きじゃないって言うのがおかしいのも分かってる





自分に言い聞かせてみて 
自分の気持ちが分からないのは俺は初めてだった



ライバルがこんなん考えてるって知ったら
海堂どんな顔するか…


考えたらゾッとしたので
とりあえず寝ることにした



そして夢の中でまた海堂を考えることになり
朝の目覚めは最悪であった







身体がオメーし… 朝ごはんもほどほどに喰った
なんか食欲がなかったから

家族には以上に心配されたが
俺をなんだと思ってんだとカバンをもって出て行った





「おおー桃 なんか今日はだるそうだな?
 なぁに〜?夢で無理とかしちゃったり?いやねぇ〜」


教室に入っていけば荒井たちに茶化され

「んなわけねーだろ!そーいうお前らあやしいぜ!」
笑ってやったが

…まんざら嘘じゃねーなぁ 
     嘘じゃねーんだよ…









「おい 桃城」

不意に海堂が話しかけてきた
いままであんな想像してたぶん顔が合わせにくかったが

合わせないのも不自然だと思ったから
俺は海堂にいつも通り返事を返した

「俺のバンダナ返せ」

「え」


驚く 
まさか見られていたなんて思わなかったから

「拾ってやってたんだよ」

そう言い返すと ふっと海堂がわらう

なんだ?なんか海堂じゃねーみてーだ…

「まだ使うなら持ってればいい」

ごくっと唾を飲む
なんだ…使うって やっぱそういう意味だろ…

っていうか 海堂がおかし…


「それとも…本物がいいかよ?」
海堂は俺の首に腕を絡ませる

どくん 

変に動悸が激しくなる
このまま俺はコイツをどうにかしてやるのか

それとも俺はココで逃げるのか

考えた コレは海堂が俺に好意を持っていて
誘ってきてるのではないのか?
現にそうだろう
俺に絡みかかってくる海堂

首にかかる息が熱く 自分にその熱が移ってくる感じがした

もういいんじゃねぇ?

俺海堂好きって認めちゃえば?


認めて楽になって
海堂と結ばれて これほどシアワセはないでしょぅや

俺は海堂に手を伸ばした…



思い出しただけで 恥ずかしくなる夢だった

あの後
俺は確かに夢で無理をした

ぐぁあああなんて夢みちまったんだ

大体にして夢の俺は海堂を好きだと認めていた
そんなはずないのに

っていうか俺海堂好きなのか!!?

でなけりゃあんな夢…







「桃城くん このページ呼んで」


「ぅええ!?」


気づいたらすでに一時間目

くすくすという声が聞こえる
教えてくれてもよかっただろうに!!

教科書すら出してない俺は授業が終わった後
かなり怒られた


海堂の所為だ

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