桃海御題

□14.甘噛み
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二人きりで部室にいて
こーゆー時はちょっとだけ恋人っぽい雰囲気あって
それなのに
なんでか喧嘩になって

コイツ俺の腹溝ねらってパンチしてきたから
俺の苛立ちも最高潮
なんでか酷く海堂の肌に噛み付きたくなった

思ったことは即実行


再び振り上げられた腕を掴んで
剥き出されたはだに噛み付く
いっ…!
と悲鳴が聞こえた気がしたが
構わず力を加える

じわりと鬱血していくのがわかった


遂に海堂は俺の頭を思い切り殴り倒す
痛くて意識が飛ぶかと思った


「いってーな…!なにすんだ」

「いてーのはこっちだ馬鹿!みろっ!!」


海堂は俺に噛まれたとこを俺に見せ付ける

見事に歯の跡がついていてきっと明日もこのままだなぁと思った


「くっそ…!力の加減がわかんねーのかっ…!」

結構痛かったらしい海堂は噛まれた所を撫でている


ここで少し反省


「成る程…痛くしなきゃいいのか」

なんだか噛み付きたかったのは
いらついていた
せいではなかったらしい


「はっ…!?ちょっ…」

抵抗する海堂の両腕を束縛して
ゆっくりベンチに倒していく


すぐに束縛していた腕を外すと
思った通り
俺の身体を必死で押し返してくる

邪魔にもならない抵抗は
可愛いらしいとしかいいようがなくて


タンクトップを胸までめくり上げると

俺はまず脇腹に噛み付いた

「っ」

敏感に反応した海堂がかわいくて
噛み付きながらにソコに舌を這わせる


すぐに息をのむ音が上からして
ニヤケル顔を堪える


そして顔の角度を変えてもう一度噛み付く

「はっなせ……っ」

「えー加減してやってんじゃねーか
しかも優しーく舐めてもやってんのに」

「余計だ…!しかもテメーに噛まれる筋合いはねぇ…!」


そーだけどー


俺は少し身体を起こした



「じゃ…噛みっこしようじゃねーの」

「はぁ…!?」

「お前も噛むし俺も噛む、ほら、これでいいだろー」
「なにいってんだ…!」


有無を言わさず俺は少し柔らかい胸に噛み付く

「…やっ…俺が不利じゃねーかぁっ」


びくりと波打った身体に
俺は追い撃ちをかけるように
突起に舌を這わせた

「ふっくぅ…っ」

顔を真っ赤にさせた海堂は震えながら
俺の頭を必死で押し返す


だんだん楽しくなってきたぞ…

ていうかエロい
俺は次々に綺麗な肌に歯型をのこしていく

身体に歯型をつけて
ついに首に噛み付くまでになると
海堂はぐったりして
頬は赤く染まっていた

目をつぶって睫毛には少し雫がついてて

酷く艶っぽい

しばらく上からその顔を眺めて
愛おしさから頬にキスを何度も落とした

髪をかき揚げながら
またキスをする

それを続けていると
海堂は濡れた睫毛を揺らして静かに目を開けた

俺の存在を認めると
ゆったりと俺の顔に手がのびて

優しく頬を撫でていく
そして顔が近づいてくるのに
反射的に目をつぶるが
キスされるとおもったのに
何処にも柔らかい感触がこず
鼻頭に痛みがはしって
眼をあける


「お返しだ…」

俺の鼻頭をかじった海堂は得意そうに
口端をあげる


おまえっ
そーゆーのは逆効果だっての…!!!


あーもー可愛くて可愛くてしかたねーなー

しかたねーよ!!



もうどうでもよくなって
俺は海堂を力強く抱きしめた




その後

海堂の身体じゅうにできた歯型に
こっぴどく叱られながらも
鼻先の痛みに幸せを噛み締めて


携帯で海堂の身体の写真を撮った



ら また殴られた



2010 9 12

噛むって大変おいしい

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