桃海御題

□ 10.耳
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何気なく、只何気なくだった。


桃城の耳はいつも髪で隠れる事が無い
別に気にもしていなかったが


俺の部屋に遊びにきたアイツと
ただのんびりと映画を見ていたはずだったのだが

運が悪いのか、桃城が確信犯で借りてきた映画だからなのか
妙にエロいシーンが多くて
いわゆる西洋の映画だったりするのだが


俺は相変わらず、こういうモノに慣れることはなくていい加減気まずくなり、日常からさして用もない
携帯を弄ってみたりして気を紛らわすのだが

いかんせん

スピーカーから流れる嬌声や、荒い息に意識がいってしまい
顔に熱が集まってくる

それに桃城が気づかない訳もなく、ほっておく訳もなくて

いつの間にかソファーに押し倒された俺は
桃城には意味もないが
懸命に奴を睨みつけた


そのかいもなく
いまはソファーの上で組み敷かれた俺は
生理的な涙がとめどなく零れ
情けなさと羞恥に堪えながら

突き上げられるたびに鳴るソファーのギシギシという軋む音にまた涙をながした



しかし気持ちいいのも嘘じゃなくて
むしろそっちが勝っている程で…

すでに俺の理性はほとんど、
とんでいたのかもしれない

だから、何でかはよくは覚えていないんだ



「桃…しっ…ろ…、ア…」
「なに…」

突き上げるのを一向に止めようとしない桃城に
刺激によって力の入らない腕で懸命にしがみついた

嬉しそうな笑い声が聞こえて
俺も何だか嬉しくて

ほら、やっぱり理性がとんでいるに違いない
違いないに決まっている…

有り得ないけど俺は桃城に
甘えるように顔を擦り寄せた


「っば…!」

すると直ぐに桃城が唸り
身体を震わせて
息を乱しながらぐたりと俺の上に倒れ込む

避妊具でイマイチ気づかなかったが

顔を真っ赤にした桃城は
さきにイッた事に酷く羞恥しているようだった


「…かっ海堂が…変な事すっから!」

「なっ…へっ変な…!」

俺は色々ショックだったがイかせたと言うことは
気持ちがよかったってことだから
そんな悪いことでも無いと思い直す

しかし、なぜコイツが


…………

俺は思い当たるふしがあった

そういえばコイツ、俺が耳元で話すのとか
凄い嫌がってたか?

それだけじゃない
たてた髪だって
さっきは顔を擦り寄せた時に耳に……

もしかしたら…コイツすげぇ……耳が…


俺は日頃の恨みとばかりに思い当たるふしを実行した


「悪かったな…桃城」

「か…海堂…いやっお前がわるいんじゃ…」


ぎゅっと抱き着いて桃城を油断させる
桃城はやっぱり嬉しそうに俺の背中に手をまわすが

その前に俺はコイツの耳に噛み付く


「アっ……!」

その瞬間、思ったよりも大きく身体がびくりと震え
中に入っていた桃城のが大きくなった気がする


「テメ…でかくすんなっ…」

「お…おまっ…!お前がっ」


桃城が真っ赤になるのがおもしろくて
しばらくこれで遊べると思った


「なんだテメー耳が弱かったのか?」

「うっうるせ!んなわきゃねーだろ!!」


ふーん
と一言いうと
今度は耳に舌を這わせる

「ふっ…ぁ…っ」

桃城の肌がくりたつのが分かる



なんだ
こんなにも近くに弱点があったのか

俺は調子に乗って
もう一度桃城の耳を口に含もうとするが

しかしそれは身体を揺さ振られることで阻止される

「…にすん…ぁっ…だぁ」
「よくも虐めてくれたな…テメー生きて帰れると思うなよ…」

意識ぶっとぶくらい犯してやる…
ニヤケタ顔でそう告げられる

その言葉に既にとびそうになっている意識の中

ああ…俺まだイッてなかった
とか、快楽を求めるようなことしか頭にはなかった





2010 8 12

エロだから
エロいの沢山書きたいと思います

文ならいくらでもエロいの書いてやる

私的に桃は耳弱いと嬉しい
海堂も案外弱い

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