桃海御題

□08.痕
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低く唸って海堂の中に注ぎ込んだ。
粘膜に包まれた自身の気持ちよさに、そのまま動かしていると

上気して息を乱した海堂が薄く目を開けてこちらを覗く。
その顔が好きで、その頬に手を当て
ゆっくりと口づけした。


 その時になり冷静になって
海堂の中に出してしまったことに慌てて気づく。


自身を抜くと、先程出した自分のものが
とろりと溢れ出た。

このまま…、
愛し合った二人のものが中で一つになってしまえばいいのに
と、柄もになく女々しく思った。


海堂は女じゃないし
女じゃなくていいと思う。ましてや子供が欲しいとかそうじゃなくて…、


繋がってとろとろになってるときは感じない
二つに別れるときに感じてしまうそれ


繋がっても何も残らない俺達に
なにもかも溶けてしまうような
何かがほしかった



俺は中から自分のものを掻き出す前に
海堂の臍の下辺りにキスをして
強く吸った


チリッとした痛みがはしったのだろう
海堂が小さな悲鳴を上げた

赤く鬱血したあとに
俺は少しだけ嬉しくなった

このなかで海堂と俺はごちゃまぜになって
一つになれてるような気がした


そこを優しく触って
そのまま後ろに指を滑らせ
後始末をはじめる

2011 5 6

えろーーー?

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