桃海小説(短)

□くっさい台詞を囁いて
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「海堂 もう分かれよ」

突きつけられた言葉が、余りに単純で。


思わず首を縦に頷いていた。







嫌だ。
桃城と分かれるなんて

死にそうだ


苦しい


バカ 俺何頷いちまったんだ。
俺は…アイツがいなきゃ



ああ…なんで もっとくっ付いたり

手繋いだり…

キスだってもっとイッパイしたかった


俺が拒んだんだ…。






「んじゃ明日から俺ら フリーどうしだな」



言ってる意味が分からない。


俺達は、たった今分かれてしまったのに。


「俺 今お前のこと、好きだと思う?」


好きじゃないから、分かれたのではないのか?


「内緒だよ、」










コレが苦しいほど、癖になる言葉だった。


もしかしたら、桃城は俺のことがまだ好きなのかもしれない。


胸が焦げ崩れそうになる。





「明日一緒に学校行くか。」





また俺は


コイツの言葉に、ただ首を縦に振るのだ


「海堂最近色気でてんじゃね?
 誰かのお陰かー?」





体が熱くなって







「海堂って首筋エロイなー
 付き合ってる奴いんの? そいつうらやましー
 そのウナジとかさー。」


「貴様だって その整った顔。
 覗き込まれたらたまったもんじゃネーよな?
 付き合ってる奴が羨まし…」





生暖かいキスが降る



名残惜しそうに唇どうしは
離れる瞬間にチュッと音をたてた。









「俺 ふりーだぜ?
 たったさっき」


「偶然だな 俺もだ」









ああ 貴方が愛おしい




2008年9月30日


桃海好きすぎて死ぬ

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