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□勝手にエサを与えないでください
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「アレ?銀ちゃん、その机の上に大量に乗っかってるの何アルか?」
「お前なァ…その銀ちゃんってのいい加減やめろよな。俺ァ先輩なんだぞ?」
「でも今は同僚ネ。私ももう一人前の教師アル。」
「だったら同僚らしく先生と呼べ。」
「えー、しょうがないアルナー…分かったヨ、金ぱっつぁん。」
「全然分かってねェだろーがァァ!!つーか、銀八だっつーの!!」
「ハイハイ、分かってるって!軽い冗談アルヨ、冗談。」
「…ハァ、ったくよォ…」
「それで結局その机のは何アルか?」
「ああ、これァ生徒からの没収品だ。今日は校門前で抜き打ちの持ち物検査したからな。」
「へー…マヨネーズに藁人形、んまい棒に納豆、こっちは汚いグラサンにミントンのラケット…何かコレ持ってるヤツら全部心当たりあるんだけど…」
「…………。」
(そりゃあ、没収したのは全員ウチのクラスの奴らだったからな…)
「ん?こっちの袋には何が入って…あっ、酢昆布アル!しかもこんなにいっぱい!銀ちゃん、これも没収したアルか!?」
「ああ。」
「もしかして…ついに酢昆布ブーム到来アルか!?」
「んな訳あるか。コイツァ餌付け用だ。」
「…餌付け?みんな何を餌付けしようとしてたネ?」
「…うさぎだよ、うさぎ。」
「え、この学校うさぎ飼ってたアルか?全然知らなかったネ。」
「…今年来たばかりだからな。」
「ふーん、そうだったアルか…でも、うさぎって酢昆布食べるんだナ。」
「まぁ、そのうさぎがちょっと変わってんだよ。」
「でも私、酢昆布が好きなうさぎなんて何か親近感が湧くネ!」
「…そりゃ湧くだろうよ。」
「ん?銀ちゃん今何て言ったアルか?」
「…イヤ、別に何も。」
「神楽、コレ全部やるよ。」
「わぁ、いいアルか!?」
「その代わりお前、これからは俺以外の奴から貰うなよ。」
「え、何で?」
「教師が生徒からモノ貰っちゃダメなの!酢昆布なら俺がやるから。分かったか?」
「ふーん?分かったアル。」
(勝手にエサを与えないでください)