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□センチメンタル
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…オイ、テメェは幸せモンだな
テメェみたいなどうしようもねェ野郎が、あんな良い女を嫁さんに貰うことが出来たんだからよ
ったく、他に良い男がたくさんいるっていうのによォ、それでもアイツはテメェを選んでくれたんだ
…なァ、アイツのこと泣かすんじゃねェぞ
この先どんなことがあっても守り抜けよ
絶対に手放すんじゃねェ
必ずアイツを…神楽を幸せにしてやれよ
「神楽ちゃん、銀さんは?もう下に迎えの車来てるよ。」
「しーっ!」
「ん?どうかしたの?」
「銀ちゃんが何か変アル。さっきから鏡に向かってブツブツ独り言を言ってるネ。怪しい人みたいアル。」
「…もしかしてマリッジブルーってやつかな。」
「えー?あの銀ちゃんが?それはナイナイ。そんな繊細なモンになる訳ないネ。」
「だよね。だったらどうしたんだろ?」
「んー…どうせ何か変なモンでも拾い食いしたんじゃないアルか。」
「あ、なるほど。」
「……アイツら好き勝手言いやがって。全部こっちまで聞こえてんだよコノヤロー…!」
「だから拾い食いはするなっていつも言ってるでしょ、銀さん。」
「ほんとアル。夫が拾い食いをするなんて、妻として恥ずかしいヨ。」
「ちげーよ!拾い食いなんかするかボケ!つーか、オメェらには俺がそんな風に見えてんのかよ!?」
(センチメンタル)