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□私と後輩
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最近、変な奴に付きまとわれている。

私の顔を見る度に、場所や時間もわきまえず好きだの付き合えだのと告げてくる後輩。

「アレ、先輩?」

ホラ、今日もやっぱり来た。

「こんなとこで会うなんて奇遇だねー?」

やっぱ俺達って赤い糸で結ばれてんじゃね?なんて、たった今偶然会ったかのように話しかけてくるけど、私はコイツがそこの曲がり角からこちらを窺っていたのを知っている。

っていうか、ここは2年の校舎だ。

1年のコイツと廊下でバッタリ会うわけがない。

「先輩、どうかしたァ?」

「…別に、何でもねーヨ。」

もうこれも毎度のことだから、いちいち突っ込むのもとっくの昔に止めてしまった。

「それより先輩、今日ってヒマ?俺と…」

「お断りアル。」

「即答っ!?もうちょっと考えてくれたっていいじゃん!」

俺はいつも先輩のコトばっか考えてんのによ、なんて。

唇を尖らせて拗ねたその顔が。

ほんの少し、一瞬だけ、不覚にも可愛いと思ってしまった。

「あっ!先輩、もしかして今…」

「な、何だヨ…」

「俺と付き合いたいなって思っただろ?」

「…………。」

やっぱ前言撤回。





「…それよりお前、毎日毎日私のとこに来るけど、よく飽きないアルナ。」

「えー?だって俺の先輩への愛は年中無休だし。」

「…うざいアル。週休7日制にしろヨ。」

「それって会いに来るなってこと!?ヒドくね!?」


(私と後輩)
 

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