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□俺と先輩
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「…どっか行けヨ、お前。」


冷たい視線は相変わらず今日も健在。


「えー?何でそんな冷たい事言うんだよー。」


だけど、ギロリと俺を睨むその表情ですら可愛いんだからなァ。


「…そっちが嫌がらせするからダロ。」

「へ?何が?」

「人がダイエット中だっていうのに、目の前でバクバク甘いモノ食べてんじゃねーヨ。っていうか、その前に暑苦しいから離れろ。」

「えー、だってしょうがないじゃん。俺、甘いモノ食べないと死んじゃう病なんだもん。」


ついでに、先輩の近くにいないと死んじゃう病なんだ、なんて言ってみたり。


「じゃあ死ねヨ。」


一瞬、先輩の辛辣な言葉がボソッと聞こえたかと思うと、当の本人はいつの間にかはるか前方に。


「えっ、ちょっ、待ってよ先輩!俺今死ぬって言ったとこじゃん!」

「だから死ね。」

「ええっ!?可愛い後輩になんて事言うんだよ!?」


慌てて追いかけて抗議してみたけど、返ってきたのは予想通りの言葉。


「可愛くねーヨ。」

「……ちぇっ。」


ウン、まあ別に良いんだけどね。

先輩のそーいうはっきり言うとことか好きだし。

ってか、嫌いなとこなんかないし。

俺と違って、髪の毛は思わず触りたくなるくらいサラサラで。

色白で、目はおっきくてスゲー綺麗だし。

パッと見は小っちゃくて俺より年下に見えるんだけど、だからと言って幼いとかガキっぽいってわけじゃないんだよな、コレが。

何かちょっとした仕草とかドキッとするくらい大人っぽいし。

あっ、そうそう!

制服で分かり辛いけど、先輩ってよく見たら結構スタイル良いんだよね。

ダイエットなんかする必要全然ないのに。

胸とかも…


「オイッ!いい加減にするアル!!」

「…へ?」


隣を見れば、顔を真っ赤にした先輩が俺を睨んでて。

あ、やっぱその顔スゲー可愛い……じゃなくて。


「…アレ?もしかして俺、声に出してた?」



返事の代わりに返ってきたのは、先輩の見事なアッパーだった。



(俺と先輩)
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